MMA 階級一覧|統一ルール全15階級の体重リミットと UFC・RIZIN・ONE の違い(2026)

MMAの階級は団体ごとにばらばらに見えるが、北米では ABC(Association of Boxing Commissions and Combative Sports)が定める統一ルール(Unified Rules of Mixed Martial Arts) が基準になっている。2025年8月6日改訂版が列挙する階級は 全15。アトム級(105ポンド以下)からスーパーヘビー級(265ポンド超)までだ。
日本語で流通している階級表の多くは、UFCが常設する階級だけを写したものか、2017年に追加された4階級を落としている。このページは統一ルールの公開PDFから階級表をそのまま起こし、同じ階級名でも団体によって体重が違うという、観戦時にいちばん誤解される点まで整理する。
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統一ルールの全15階級(2025年8月6日改訂版)
| 階級 | 上限(契約体重) | 参考(kg) |
|---|---|---|
| アトム級 Atomweight | 105ポンド以下 | 約47.6kg |
| ストロー級 Straw Weight | 105超〜115ポンド | 約52.2kg |
| フライ級 Flyweight | 115超〜125ポンド | 約56.7kg |
| バンタム級 Bantamweight | 125超〜135ポンド | 約61.2kg |
| フェザー級 Featherweight | 135超〜145ポンド | 約65.8kg |
| ライト級 Lightweight | 145超〜155ポンド | 約70.3kg |
| スーパーライト級 Super Lightweight | 155超〜165ポンド | 約74.8kg |
| ウェルター級 Welterweight | 165超〜170ポンド | 約77.1kg |
| スーパーウェルター級 Super Welterweight | 170超〜175ポンド | 約79.4kg |
| ミドル級 Middleweight | 175超〜185ポンド | 約83.9kg |
| スーパーミドル級 Super Middleweight | 185超〜195ポンド | 約88.5kg |
| ライトヘビー級 Light Heavyweight | 195超〜205ポンド | 約93.0kg |
| クルーザー級 Cruiserweight | 205超〜225ポンド | 約102.1kg |
| ヘビー級 Heavyweight | 225超〜265ポンド | 約120.2kg |
| スーパーヘビー級 Super Heavyweight | 265ポンド超 | 120.2kg超 |
kgは1ポンド=0.45359237kgでの換算値で、契約体重そのものはポンドで管理される(as of 2026-08-09、ABC公開PDF「AMENDED WITH NONSUBSTANTIAL CHANGES AUGUST 6, 2025」版)。
「ウェルター級は155〜170ポンド」は現行ルールでは誤り
よく見かける表はウェルター級を「155超〜170ポンド」と書く。現行の統一ルールでは、155超〜165ポンドはスーパーライト級で、ウェルター級は165超〜170ポンドだ。同じくライトヘビー級も「185〜205」ではなく195超〜205ポンド、その下の185超〜195ポンドはスーパーミドル級になる。
ずれの原因ははっきりしている。スーパーライト級・スーパーウェルター級・スーパーミドル級・クルーザー級の4階級は2017年7月にABCが追加したもので、それ以前に作られた階級表には存在しない。古い表を写し続けた記事が今も残っているだけだ。
UFCは15階級すべてを使わない
統一ルールは「コミッションが認可できる階級の一覧」であって、「各団体が必ず全部使う」という意味ではない。UFCは2017年追加のスーパーライト級・スーパーウェルター級・スーパーミドル級・クルーザー級を常設ディビジョンとして採用していない。つまり 「UFCの階級表」と「統一ルールの階級表」は同じものではない。この区別を押さえておくと、他団体から来た選手が「同じ階級名なのに体格が違う」理由が見えてくる。
なお打撃系の階級は考え方がまったく別で、ボクシングは17階級に細かく分かれ、キックボクシングには統一団体がないため団体ごとに階級も王者も異なる。それぞれ ボクシング階級一覧 と キックボクシング 階級・ランキング 2026 で扱っている。
RIZINはポンド換算ではなく「キリのよいkg」で区切る
RIZINは日本の団体で、階級リミットをキリのよいkgで設定している。フライ級57kg、バンタム級61kg、フェザー級66kg、ライト級71kg、ライトヘビー級93kg、女子スーパーアトム級49kg(as of 2026-08-09)。
統一ルールのフェザー級145ポンド=約65.8kgに対し、RIZINのフェザー級は66.0kg。差はわずかだが、ポンド基準の団体から移った選手にとっては約200gの余裕になる。RIZINは階級数そのものが少なく、階級に収まらないマッチメイクは契約体重(キャッチウェイト)で組まれることが多い。
ONEは「同じ階級名で1つ分重い」
ONE Championshipはシンガポール拠点で、脱水による減量を禁止し、水分を保った状態の体重(walking weight)を前提に階級を設定している。結果として階級名が統一ルールから1つ分ずれる。
- ONEのフライ級 = 135ポンド(約61.2kg)→ 統一ルールならバンタム級
- ONEのライト級 = 170ポンド(約77.1kg)→ 統一ルールならウェルター級
計量は大会の24〜48時間前に尿比重検査(hydration test)と同時に行われる。脱水が検出されると計量そのものが許可されず、通るまで再検査になる。3時間の検査ウィンドウ内に体重も水分も通らなかった場合はキャッチウェイトの交渉に移り、両者の公式体重が互いの105%以内であることが条件になる。「ONEの階級名をUFCの感覚で読むと体格を読み違える」のはこの設計の違いによる。
計量を外したらどうなる(キャッチウェイトの5ポンド規定)
統一ルールの規定は3つに分かれている。
- 同じ階級内:両者が契約された同じ階級で計量を通っていれば、体重差の制限はない。
- 計量失敗によるキャッチウェイト:契約体重を外して二人が別々の階級にまたがった場合、重いほうは軽いほうの体重+5ポンドを超えてはならない。
- 最初から契約されたキャッチウェイト:両者が契約体重を下回っていれば体重差の上限規定はない。ただしコミッションは、差が選手の安全を脅かすほど大きいと判断すればその試合を認めないことができる。
「計量失敗=即中止」ではなく、どの枠に落ちるかで扱いが変わるのがポイントだ。
用語をもっと知る
階級のほかにKO/TKO、P4P、判定の種類といった基礎用語は 格闘技用語・ルール 完全ガイド にまとめている。採点そのものの仕組みは MMAの採点方法|10ポイント・マスト方式とPlan A/B/C で扱う。
Sources
よくある質問
- MMAの階級はいくつありますか?
- 北米の統一ルール(ABC、2025年8月6日改訂版)が列挙する階級は全15です。アトム級(105ポンド以下)からスーパーヘビー級(265ポンド超)まであります。ただし全団体が15すべてを使うわけではなく、UFCは一部のみを常設しています。
- ウェルター級は何ポンドですか?
- 統一ルールのウェルター級は165超〜170ポンド(約77.1kg)です。よくある「155〜170ポンド」という表記は古い階級表によるもので、現行ルールでは155超〜165ポンドはスーパーライト級として独立しています。
- RIZINとUFCで同じ階級名でも体重は違いますか?
- 違います。UFCはポンド基準(フェザー級145ポンド=約65.8kg)、RIZINはキリのよいkg基準(フェザー級66.0kg)で階級を設定しています。ONE Championshipはさらに大きく異なり、同じ階級名が統一ルールより1つ分重い体重にあたります。
- 計量に失敗するとどうなりますか?
- 統一ルールでは、計量失敗で二人が別々の階級にまたがった場合、重いほうは軽いほうの体重+5ポンドを超えてはならないと定められています。最初から契約されたキャッチウェイトには体重差の上限規定はありませんが、コミッションが安全上の理由で試合を認めないことがあります。