無効試合(ノーコンテスト/NC)とは|引き分け・反則失格との違い

結論:勝敗にも引き分けにも数えない裁定
無効試合(ノーコンテスト、NC)とは、偶発的な反則など不測の事態で試合が成立しなかったとして、勝敗にも引き分けにも数えない裁定のことだ。原因の多くは、頭同士の偶発的な衝突(バッティング)や目つぶし、急所打ちなど選手の意図とは無関係な反則。試合中に止める権限を持つのはレフェリーのみ(ABC統一ルールが定める、試合を止められる唯一の裁定権者)だが、試合後にコミッションが結果を無効試合へ変更することもある。
引き分け(ドロー)との違い
引き分けは、規定ラウンドに達しジャッジの採点が並んだ、れっきとした公式結果で、戦績には「D」として記録される。無効試合はそこにたどり着く前に打ち切られたもので、戦績上は勝ち・負け・分けのどれにも数えない(「NC」として別枠で扱われる)のが決定的な違いだ。
反則失格(DQ)との違い
反則失格(DQ)は、故意・悪質な反則を犯した選手がその場で負けとなり、相手に勝ちが付く裁定。無効試合は逆に、偶発的な反則や選手の責任でない事情が原因で、どちらにも勝ちを付けない。なお、両者が同時に反則失格となる「ダブルDQ」は、通常無効試合として扱われるのが一般的だ。
ラウンド数がボーダーラインになる
偶発的な反則で試合を止めた場合、どこまで進んでいたかで扱いが変わる。ABC(Association of Boxing Commissions)統一MMAルールでは、3ラウンド制なら2ラウンド、5ラウンド制なら3ラウンドを消化する前に止まれば無効試合、それ以降に止まれば、その時点の採点で優勢な選手にテクニカル判定が下る。ABC統一ボクシングルールでは、しきい値は4ラウンド終了(4ラウンド終了のゴングが基準)。判定にすら届かないほど早い段階の停止が無効試合、というのが線引きの考え方だ(as of 2026-07-17)。
試合後に無効試合へ変わることも
薬物検査で陽性反応が出るなど、試合後に問題が判明した場合、統括コミッションが結果を遡って無効試合に変更することもある。タイトル戦だった場合、ベルトは元王者へ戻り、防衛回数にはカウントされない。
この用語は格闘技用語・ルール 完全ガイドの一部。TKOとの境界はTKOとは、判定決着の種類はUD・SD・MDの違い、レフェリー・ドクターによる続行不能の裁定はRSC・ドクターストップとはを参照。各選手の戦績にNCが記録されている場合、その多くはこうした偶発的な事情が理由だ。
Sources
FAQ
- 無効試合(NC)とは?
- 偶発的な反則や不測の事態で試合が公正に成立しなかったとして、勝ち・負け・引き分けのいずれにも数えない裁定です。
- 無効試合と引き分けの違いは?
- 引き分けは規定ラウンドに達し採点が並んだ公式結果で戦績に「D」と記録されますが、無効試合は採点にたどり着く前に打ち切られたもので、勝敗分けのどれにも数えません。
- 無効試合と反則失格(DQ)はどう違う?
- DQは故意の反則を犯した選手がその場で負けとなる裁定ですが、無効試合は偶発的な反則が原因で誰にも勝ちを付けません。両者が同時に反則失格になった場合は通常、無効試合として扱われます。
- 誰が無効試合を宣言する?
- 試合中に止める権限を持つのはレフェリーのみですが、薬物検査の陽性判定など試合後に問題が判明した場合は、統括コミッションが結果を遡って無効試合に変更することもあります。